経頭蓋直流電気刺激(tDCS)を用いて運動想起(MI)と軽度の随意収縮が脊髄前角細胞の興奮性に及ぼす影響を尺骨神経刺激で第1背側骨間筋(FDI)から記録したF波で検討した。MIでは「FDIの最大随意収縮(MVC)を行った状態」、n-MIは「FDIの無動」を想起した。Sham(S)、cathodal tDCS(C)、anodal tDCS(A)の各条件下で、安静(R)、MI、10%MVCで被検筋の随意収縮を行い、F波の振幅を比較した。S、A、Cのいずれの条件下でも、Rと比較して10%MVCでF波の振幅は有意に増加した。AとCではそれぞれのSと比較してF波の振幅は減少する傾向があった。
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