近年ヒトを取り巻く地球環境は急速に変化しており、今後は地球環境の温暖化とそれに伴う人類の人工環境への依存がますます進むことが予測されている。本研究では熱帯地出生者 7 名と温帯出生者 11 名の皮膚温度感受性に関して、同一の被験者に1年間で計4回の温冷覚閾値測定を実施し、皮膚温度感受性に出生地域と季節変動が及ぼす影響について検討を行った。温度感受性の低下によって熱帯出生者には季節変動による温冷覚閾値への影響が認められず、皮膚温度感受性への影響は、季節変動よりも長期の暑熱暴露によるものが大きいことが示唆された。
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