メトキシ化されたペクチンが大腸内に常在する細菌によって発酵される際、メタノールが遊離され生体に供給される可能性を明らかにするため、メトキシ化度の異なるペクチンをラットに与えたときのメタノール遊離量および血中ギ酸濃度の変化を調べた。その結果、ペクチンは大腸内発酵でメタノールを遊離し、生体内へのメタノール供給源となることが判明した。この発酵には、大腸菌が寄与していることもわかった。また、高メトキシペクチンほどメタノール遊離量が多く、血中ギ酸濃度の上昇を引き起こす可能性も示唆された。以上より、ペクチンは大腸内発酵によって生体内にメタノールを供給することがわかった。
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