都市キャノピー層内のスギ花粉挙動を明らかにすることと、その挙動予測に取り組み、次の知見を得た。 都市環境ではビルが大気流動を妨げるため、花粉のピーク時期にキャノピー層内部に飛来する花粉数は、その外縁に比べて少ない。加えて、同層底部では花粉の再浮遊の影響が現れ、飛散数が多くなる。 また、花粉飛散挙動の予測においては、花粉粒子の単純な飛散挙動と鼻孔への侵入挙動は、ストークス抗力・重力を考慮した1way カップリングとオイラー・オイラー法の組み合わせで予測可能であるが、再浮遊挙動を予測するには粒子間等の衝突を考慮せねばならない。さらに、精度の高い解析のため、直交物体適合曲線座標系の生成手法も発案した。
|