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2014 年度 実績報告書

剣鉾の製作技法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24652176
研究機関京都造形芸術大学

研究代表者

伊達 仁美  京都造形芸術大学, 芸術学部, 教授 (00150871)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード剣鉾 / 祭礼用具 / 真鍮 / 民俗文化財 / 錺
研究実績の概要

「剣鉾」は、神輿の先導として剣先を撓らせながら光り輝かせ、悪霊を払うことを目的としており、その多くは真鍮製である。これらは京都とその周辺に多く見られる地域色豊かな祭礼用具であり、祭礼では、地域によって用いられ方(差し方)に差異がある。
本研究は、5つに分類される差し方のうち、東山系と呼ばれる地域を中心に行ったものである。東山系の剣鋒は、「鉾差し」という特殊技能を持った人たちによって差されるものであるが、そのしなりについては、剣の物性によって大きく変わるといわれている。剣の性能とは、真鍮の配合比、剣の寸法、厚みなどである。
そこで本研究では、研究発表者らが行った寸法や厚み、真鍮の金属配合比などの測定結果をもとに、鉾差しの人たちから「差しやすい」といわれるものを同じ技法で製作し曲げ試験を行い、しなりのメカニズムを追及した。蛍光X線照射装置を用いて金属の配合比を分析し、箱書きや一部の剣に刻印として残っている情報と組み合わせ、時代性や地域性、鉾の差し方等の祭礼形態との関係の一部を明らかにした。
また、剣のしなり構造に着目し、実際の剣鋒と同様の剣を試料として作製し、各部位の強度試験を行った。職人が伝統的な方法で行う「たたき」と「なまし」の繰り返しによって、真鍮板の厚みと弾性が変化し、鉾差しの要求する剣の「しなり」が表現されると考えられた。
本研究成果は、文化財保存修復学会第35回大会において「金属配合比から見る「剣鉾」の製作技法の研究‐祭礼形態におよぼす影響について‐」第36回大会では「「剣鉾」の剣にみるしなり方の構造」の研究発表を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 「剣鉾」の剣にみるしなり方の構造2014

    • 著者名/発表者名
      伊達仁美
    • 学会等名
      文化財保存修復学会第36回大会
    • 発表場所
      明治大学アカデミーコモン(東京都千代田区神田駿河台1-3)
    • 年月日
      2014-06-07 – 2014-06-08

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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