アジアの低所得国において中国の存在感が増加している中で、日本の存在感を高め、かつこれらの国々の経済開発に資するODA政策を政治経済学的アプローチで研究した。最初にアジア低所得国における中国の存在感を分析した。アジアの低所得国において中国の存在感は一様に高いということはなく、分野により強弱があることを示した。次に、中国の台頭や日本の財政難を受けて 日本政府はODAを戦略的に使用することを重要視していることを示した。 援助に関して日本は戦略的の名の下に中国の後追いをするのではなく、日本にしかできない開発政策を提示することが重要であり、三角協力と構造調整融資の積極的な活用が必要であることを示した。
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