ネットワークの外部性が発現している実例として、主として1990年代の移動体電話市場と、2010年前後のFacebookの利用者数の変化を調べた。その結果、いずれも母集団の20%程度の利用者を獲得するまでは指数関数的な増加を示すが、それ以降は線形に移行することが判明した。 拡張されたイジングモデルを用いて、移動体電話やFacebookの利用者数変化を定量的に再現できるかを調査した。その結果、モデルが現象を正しく説明できると同時に、モデル内に現れるパラメータは、利用者増加が線形に移行するまでの時間スケールを定めるだけで、20%程度で線形に移行するという事実はパラメータに依存しないことが判明した。
|