本研究で導入した大気ゆらぎプロファイラにより、すばる望遠鏡サイトにおける地表層もマウナケアのリッジサイトと同様に地表層は80m以下の高度に集中することが実験的に確認された。また多天体補償光学装置の実証実験機RAVENを地表層AOモードで動作させたところ、実際にHバンドで半値全幅0.2秒角を切ることが確認でき、シミュレーションによる予測性能が実験的に検証された。結果として、すばる望遠鏡で地表層補償光学装置は実現可能であることを明らかにした。また北海道大学のピリカ望遠鏡サイトでの測定やすばる望遠鏡ドーム内のシーイング測定準備も行った。今後は長期的な定常観測を継続したいと考えている。
|