本研究は、超伝導転移に伴う温度敏感領域においても、電流(I)-電圧(V)特性を正確にとらえ得る計測手法を考案・構築し、特許取得を通して公共に技術提供することを目指して実施された。加えて、Pr置換系酸化物超伝導体を合成する手法を改善し、247型と124型化合物を高い相純度でつくり分ける方法を探った。 I-V測定用の印加電流パルス高を、進行位相θに対するsinθとcosθの交互値として掃引し、自己発熱パワーの時間平均を一定に保つ技術を発明し、特許申請まで達成した。Pr系化合物の合成については、仕込み元素組成をCu小過剰にするとともに、少量の前駆体粉を圧縮固形化して煆焼する手法の有効性を見い出した。
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