研究課題/領域番号 |
24656138
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小宮山 正治 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40178372)
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研究分担者 |
武石 賢一郎 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (70379113)
小田 豊 関西大学, 工学部, 准教授 (50403150)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | レーリ散乱 / 偏光 / レーザ光 / CCDカメラ |
研究実績の概要 |
乱流燃焼場や乱流混合場では流速やスカラー量(温度,化学種濃度)が空間的に不均一かつ時間的に変動し,これらの特性が乱流混合や火炎構造を支配する.このような非定常な燃焼場の特性を理解し,応用技術に寄与するためには局所的な温度と速度場を同時に計測することが肝要となる.レーザ光を用いた応用画像計測は測定場を乱すことなく,非接触で現象を観測することができるために,レーザ光源およびCCDカメラなどの光強度検出器の発展と共に,現象の解明の手法として急速に普及してきている.燃焼場の特性を理解する上で,重要な要素である温度を計測する方法としてはレーリ散乱があり,散乱強度が比較的強く,瞬時の2次元温度分布を計測する方法として非常に有効なものである.しかしながら,レーリ散乱は周囲の燃焼壁からの背景光や浮遊する粒子からのミー散乱と同じ波長であり,ミー散乱よりその強度が弱いために,実験室内の清浄化された周囲空気流中の燃焼現象の計測に利用されている場合がほとんどである. 本研究ではレーリ散乱のレーザ偏光面角度に対する散乱光強度の空間分布の違いに着目し,レーザ内部の倍波発生装置(SHG)の角度を傾けることで,発振するレーザ光の偏光面を傾けた.このレーザ光面をイメージ・インテンシファイア付きCCDカメラで計測する光学系を構築し,SHGを傾けない場合には,CCDカメラにはレーリ散乱と周囲背景光の画像が計測され,SHGを90°傾けた場合にはCCDカメラには背景光のみが計測されることを明らかにした.しかし,レーザ内部のSHGの角度が変わることで,レーザ光強度分布に影響が現れるので,これを補正する方法を考案した.希薄予混合火炎の温度計測にこの測定方法を適用し,周囲背景光の影響を取り除いて,温度計測を行うことを可能とした.
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