シアノバクテリアは地球史上に初めて出現した酸素発生型光合成生物であり、その進化は地球環境および生物の初期進化を考える上で最も重要な課題の一つである。シアノバクテリアの起源については、光化学系の構造や分子系統学的解析などから、非酸素発生型の光合成細菌から進化したと考えられてきた。しかしその詳細はよくわかっていない。 本研究では、酸化還元変動環境下のシアノバクテリアの培養実験および微生物群集解析から得られた生理学的・分子系統学的な情報と、環境条件・地史学的知見と統合を通じ、シアノバクテリアの初期進化過程とその背景についての考察を行った。
|