これまでの研究でグルタチオンを植物(アブラナ)の葉に部位特異的に与えると植物体の地上部に移行・蓄積する亜鉛(Zn)の量が有意に増加する現象を見出している。この現象は葉に与えたグルタチオンによって誘導されたシグナルが篩管内を長距離移行して、根において機能して起こると考えられた。この篩管を長距離移行するシグナルの候補として、グルタチオンやタンパク質に着目した。葉におけるグルタチオン処理に応答した篩管液グルタチオンや篩管液タンパク質の変化を観察することができた。ポジトロンイメージング実験ではグルタチオンによって亜鉛の吸収や移行が活性化されている様子を可視化することができた。
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