肉用家畜の肥育過程で霜降り肉が形成される際に、筋線維が充満した骨格筋内で「脂肪細胞がどのようにスペースを確保し脂肪組織を構築するのか?」という未解明課題を細胞培養法や筋肉内脂肪蓄積が優位となるモデルマウスを用いて追求した。脂肪細胞は骨格筋の支持組織である筋肉内結合組織上で増殖・分化し、成熟脂肪細胞が周辺の筋肉内結合組織構造を改変しているのが観察された。また、モデルマウスを用いた実験でも骨格筋内に脂肪組織が構築される際には、既存の筋肉内結合組織を改変している様子が観察された。以上の結果は、脂肪細胞が自らに適した環境に筋肉内結合組織を改変していることを示唆している。
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