トリコテセン系カビ毒であるデオキシニバレノール(DON)に対するアンモニア暴露による低減化を検証した。DONはアンモニア溶液中で減少するが、短期的(24時間)な反応では中和することで一部復元したため、この反応には可逆的と不可逆的な構造変化が混在していることが明らかとなった。また長期間(3週間)反応させることで、クロマトグラム上ではDONのピークは検出されず、さらに反応液の毒性も消失することが明らかとなった。長期的に反応させた結果、HL60細胞に対する毒性が消失したため、反応生成物にはHL60細胞に対する毒性が認められないことが推察された。
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