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2013 年度 実績報告書

ブタ精液中に存在する膠様物の機能解析と応用

研究課題

研究課題/領域番号 24658236
研究機関岡山大学

研究代表者

舟橋 弘晃  岡山大学, その他の研究科, 教授 (50284089)

キーワード膠様物 / ブタ / 精液 / 糖鎖解析
研究概要

先ず、ブタ精液中に特徴的な膠様物の諸特性を評価し、精液カプセルとして応用可能か否を検討した。
体外での膠様物への多核白血球の走化性を評価した。その結果、膠様物への多核白血球の走化性は認められなかった。次に、膠様物の吸水特性を調べるために、凍結乾燥膠様物粉末を種々の液中で1晩培養(39℃)後に、膠様物塊の吸水量を測定比較した。その結果、培養後の質量ベースで精漿と水間に、変化量ベースでも精漿と水間で有意差があり、精漿存在下で高い吸水量が認められた。膠様物が精子カプセルとして応用可能か否かを調べるために、凍結乾燥膠様物粉末 50 mgを精子希釈液1.5 mLに添加後1時間混和し、精子含有膠様物塊を作製した。その後、TL-HEPES-PVA液で洗浄後、39℃の同液中で1、3、6時間培養し、上澄み液中に含まれる精子の運動性、精子数、生存率を調べた。その結果、培養後に精子含有膠様物塊から培養液中に出た精子数は培養1、3、6時間で多くなる傾向があった(1.0~3.3 x 106 cells)が、有意差はなかった。精子の生存率(83.8~86.3%)および運動性(28.8~33.4%)は、培養時間を通じて差はなかった。
以上の結果から、精液中に存在する膠様物は、雌ブタ生殖道内ではPMNsの標的とならず、精漿との吸水相性が良く、精子カプセル作成後も比較的効率的に精子を遊離させることから、ブタ人工授精の精子利用効率を高める精液カプセルとして利用が期待できる。
また、凍結乾燥した精液由来膠様物がo-グリカンを多く含み、糖鎖解析およびペプチド解析により独特な糖鎖配列およびタンパク質を含むことを明らかにしている。
今後は、これらの知見をさらに発展させ、膠様物特異的な糖鎖を人工合成することでその機能を解析するとともに、その応用活用についても検討を続ける予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ブタ精液中膠様物の特性解析と精子カプセル化の可能性2013

    • 著者名/発表者名
      高橋 弦・舟橋弘晃
    • 学会等名
      関西畜産学会
    • 発表場所
      滋賀県立大学
    • 年月日
      20130905-20130906

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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