ヒト遺伝子には約600種のGPCRが存在すると言われているが、約160種のGPCRは内在性リガンドが不明な「オーファン受容体」と呼ばれている。本研究は、GPCRの立体構造を基盤としたリガンドの探索を目指している。そのために、オーファン受容体を発現・精製、結晶化することにより、原子分解能レベルでリガンド結合ドメインの構造解明したい。受容体を昆虫細胞で大量発現・精製後、リポソームに再構築してマウスに免疫し、次にリポソームELISA法とドットブロティング法を併用して立体構造認識抗体のスクリーニングを行った。その結果、N末端、C末端のシークエンシャルエピトープを認識する抗体のみがスクリーニングされた。
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