漢方薬は、いくつかの構成生薬を組み合わせて処方して作られる。構成生薬には、主として植物由来、動物由来、鉱物由来のものがあり、それらを煎じることにより、相互作用、総合的な力として効果を発揮すると考えられている。また漢方薬がすでに臨床に用いられていることから、in vivoでのマウスを用いた研究が主として行われている。しかし、in vitroの研究の積み重ね無くして、漢方薬の作用機序を明らかにすることは困難である。そこで、申請者らは、生薬エキスによる細胞内シグナルへの効果に着目し、経験的な生薬の分類に科学的根拠を与えるという画期的な結果を得た。
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