研究課題/領域番号 |
24659436
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
貫名 信行 独立行政法人理化学研究所, 構造神経病理研究チーム, チームリーダー (10134595)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | sodium channel / beta4 subunit / 線条体 / 無髄神経 |
研究概要 |
中枢神経系の無髄線維の役割についてはほとんどわかっていない。その理由はどのシステムが無髄線維であるかと言うことついてすら明確な報告が無いからである。本研究では我々が最近sodium channel beta4 subunitの分布から確認した線条体投射線維が無髄線維であることに基づき、これまでほとんど理解されていなかった中枢神経系における無髄神経の特性を明らかにする。さらにこれと有髄神経系との比較から、中枢神経系における髄鞘形成のメカニズム、制御機構の解明研究の基盤を形成することを目的とする。これにより、中枢神経系における有髄、無髄神経の新たな研究領域を形成する。研究期間中に<線条体投射線維(medium spiny neuron(MSN)由来)は無髄線維である>ことを確立し、このニューロン群の特性を明らかにする。他の無髄線維を形成していると考えられる系、有髄線維を形成する系などと比較し、無髄、有髄線維形成に関わる因子を同定することを目指した。 平成24年度は 1) beta4 subunitモノクローン抗体の作成 2) 免疫電顕検索 3) MSNの遺伝子発現解析:無髄線維ニューロン特異発現の検討、を目指したが、beta4 subunitに対する異なるエピトープ(細胞内外)に対するモノクローン抗体の作成に成功した。これにより、ホルマリン固定など病理標本においてもbeta4 subunitの存在を検討できるようになった。免疫電顕検索は現在行っている。MSNの遺伝子解析はMSN細胞を分離し、検討を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成24年度は研究代表者の研究室移動によって、計画課題(2)免疫電顕検討および(3)MSN の遺伝子発現解析、にやや遅れが生じた。この点でやや遅れていると自己評価した。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度の研究内容2,3の継続に加え、 4) MSN の神経新生・再生傾向の解析 5) beta4 ノックアウトマウスの解析 6) オリゴデンドロサイト由来因子によるsodium channel のクラスタリング可能か? について検討する。主に5中心に検討を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度は研究代表者の研究室移動によって、計画課題(2)免疫電顕検討および(3)MSN の遺伝子発現解析、に遅れが生じた。 平成25年度はこれらに加え、「今後の研究の推進方策」に記載した課題(4)-(6)をおこなう。
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