本研究の目的は、放射線治療における腫瘍近傍の体内マーカに非接触での積算線量計の機能を持たせた新たな体内マーカを開発することである。放射線照射によって誘電体の静電容量が変化することを利用し、体内に埋め込まれたマーカの共振周波数を測定することにより、マーカに照射された線量を非接触で測定できると考えた。アンテナコイルとネットワークアナライザを用いて、非接触でコンデンサの静電容量を測定し、1pF~100nFという非常に広い範囲においてLCRメータを用いた測定と近い数値が得られた。また、シミュレーションの結果から、20cm離れた位置でも信号が読み出せることを確認した。
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