本研究では、患者自身の脂肪組織から脂肪幹細胞を抽出し、肛門機能を再生させる研究である。 平成24年度、ラットにおける脂肪組織由来幹細胞の採取・培養し、in vitroにおいて確認した。平成25年度、ラット排便機能障害モデルの作製・脂肪由来幹細胞移植実験を行った。ラットによる排便機能障害モデルを作製し、直腸内に内圧測定用のトランスデューサーを挿入して肛門内圧の低下を確認した。このモデルの肛門括約筋切除部に脂肪由来幹細胞を注入し、肛門内圧の改善を確認すると同時に病理組織学的に検討した。平成26年度、脂肪幹細胞を組織に高率よく生着させるため、脂肪幹細胞シートを用いた移植を行った。
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