研究課題/領域番号 |
24659643
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
松村 明 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90241819)
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研究分担者 |
吉田 文代 筑波大学, 医学医療系, 助教 (30261811)
熊田 博明 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (30354913)
山本 哲哉 筑波大学, 医学医療系, 講師 (30375505)
中井 啓 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50436284)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 中性子 / ガドリニウム |
研究概要 |
[はじめに]中性子捕捉療法の薬剤側キャリアとしては、ホウ素が用いられることがおおい。今回我々は、ガドリニウムを用いた中性子捕捉反応で発生するガンマ線を、補助的に用いることを想定して、Gd中性子捕捉反応の基礎的検討を行った。これまでに共同研究者らによってガドリニウムを封入したフラーレン Gd@C82 を合成精製することに成功し、これを用いた細胞実験を行った。 [対象と方法]細胞内、組織内のガドリニウム分布を確認するために、高崎に本原子力研究開発機構のmicro particle induced X-ray emission (Micro-PIXE)を用いて、培養細胞内、生体組織内のガドリニウム分布の確認を行った。まず、培養細胞CT26およびBALB/CマウスにCT26を接種した担癌マウスを用いた。これらにあらかじめガドリニウム化合物を培養液中添付、静脈注射した後、一定時間で付着細胞そのもの、ないし凍結切片を凍結乾燥してサンプルを作成、Micro-PIXEでリン、硫黄原子、Gd原子の存在分布を撮像した。取得した画像を融合させることで、細胞位置および内外のGd分布をすることができる。 [結果と考察] ガドリニウム封入フラーレンの存在を確認することができた。組織標本においては、生体内分布としては、明らかな細胞内への集積というよりは、細胞内外に均等に分散しているように観察された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ナノ粒子の作成、生体投与までは予定通り進行し、実際に可能であった。 ただしフラーレンの集率が不良であり、粒子の供給に制限があり、順次安全性の検討、分布測定、中性子照射による殺細胞効果を予定している。
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今後の研究の推進方策 |
生体内動態、安全性試験、また小動物ないし細胞によるガドリニウム-中性子捕捉効果の生物学的判定を順次行ってゆく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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