研究課題/領域番号 |
24659776
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
齋藤 亮 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (70507574)
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研究分担者 |
山本 有平 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70271674)
古川 洋志 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00399924)
小山 明彦 北海道大学, 大学病院, 講師 (70374486)
舟山 恵美 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10533630)
大澤 昌之 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (70625029)
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キーワード | Axonal Guidance / 顔面神経麻痺 / 軸索誘導因子 / bFGF / 神経再生 |
研究概要 |
H24年度の研究により、Wister rat オス 10週齢を用いた実験で、顔面神経本幹を切断後に切断端同士を端々神経縫合を行った場合、術後4週において縫合部より軸索再生が起こり、顔面表情筋に達していることが確認できた。このコントロールモデルの結果を基に、さまざまな液性因子により軸索誘導が促進、再生の方向を誘導できるという当初の仮説の検証にもどり、in vitroでの軸索誘導実験を行った。最終年度では、1)術後経過と共に軸索再生数は増加するか、2)成長因子を作用させると神経再生が促進されるかについてH24年度と同モデルで検証を行った。Control release目的のheparin-agarose beadsはMedgelに変更し、液性因子はbFGFを検証することとした。検証法もH24年度と同じく逆行性トレーサーであるFast Blueを使用した。術後2,4,6,8,10週において、それぞれwisker padにFast Blueを注入後、ratを灌流固定した。脳幹中の顔面神経核領域を観察したところ、現在のところ統計学的解析では有意差は得られなかったが、経過と共に染色される神経核の数が増加していることがわかった。また2)においてはbFGFを用いて実験を行った。bFGFをMedGelを用いて端々神経縫合部に作用させる群と、何も作用させないコントロール群を1)と同じ評価法で検証した。これにおいても統計学的有意差は得られなかったが、すべての術後週数において、bFGFを作用させた方が染色される神経核数は多かった。つまり、再生神経軸索数が多いことが示唆された。今後bFGFのActive Axonal Guidanceの有無の検証のため、bFGFの作用させる部位を本幹ではなく分岐部末梢へ変更させたモデルを作成する必要がある。
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