研究課題/領域番号 |
24660045
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
張 平平 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (90436345)
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研究分担者 |
大塚 眞理子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (90168998)
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キーワード | 脳卒中高齢患者 / 退院後継続看護 / プログラム開発 / 国際研究者交流 / 中国 / 北京大学 / 山西医科大学 |
研究概要 |
1.中国における脳卒中高齢患者退院後継続看護プログラムの考案 脳卒中高齢患者退院後継続看護プログラム案は、①脳卒中高齢患者への退院支援の現状と課題を把握するためのA市A総合病院神経内科病棟看護師5名へのインタビュー結果、②脳卒中高齢患者の継続看護につながる退院支援に関する看護管理者の企画運営や今後の展望を知るためのB市の6つの総合病院神経内科病棟看護師長6名へのインタビュー結果、③中国における継続看護の現状を掌握するための「中国知网」データベースに掲載された32件の先行文献の検討結果、④退院調整をはじめとする日本における継続看護の状況を明確にした、最新5年間の医学中央雑誌Web版に掲載された18件の原著論文の分析結果に基づいて作成した。日中両国の共同研究者が考案したプログラムは「退院支援アセスメント内容」と「継続看護につながる退院調整方法」からなっている。平成26年度には作成したプログラムの有用性を検証していく。 2.日本老年看護学領域における継続看護の英知についての国際発信 本研究の実施を通して、世界の中で単独に超高齢社会に立った日本で作り上げられた老年看護学領域の成果、とりわけ、地域包括ケアシステムづくりが盛んに取り組まれている中での長期ケアや継続看護に関する英知を、①平成25年5月に北京で開催された「The 2nd China International Senior Services Expo(CISSE 2013)」での招へい講演、②平成25年6月に韓国で行われた「20th IAGG World Congress of Gerotology and Geriatrics 2013」での研究成果の発表、③平成25年10月に「中国看護管理」雑誌に掲載された論文の公表、の3側面からの国際発信を図った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度の研究は日中関係の悪化により遅れたこともあったが、平成25年度の研究は計画通りにスムーズに遂行できたため、全体としては、おおむね順調に進展している状況になっている。
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今後の研究の推進方策 |
1.研究の推進方策を円滑に遂行するための共同研究会議の開催 本研究成果の一部である「脳卒中高齢患者の退院支援における現状と課題―北京市内6病院の神経内科病棟看護師長へのインタビューから」が平成26年6月28日~29日に名古屋市で開催される日本老年看護学会第19回学術集会で発表することとなっている。この際、中国北京大学看護学院の共同研究者2名が研究発表と学術交流で来日するため、今後の研究の推進方策を円滑に遂行することができるよう共同研究会議を設けて関連内容の検討および研究実施プロセスの確認を行う。 2.脳卒中高齢患者の退院後継続看護プログラム有用性の検証 平成26年8月~平成27年1月に研究協力の得られた対象地域の複数の総合病院の内科系病棟で、作成したプログラムによる看護介入を継続的に行い、プログラムの有用性を検証する。最終的には両国研究者が本研究成果に基づき脳卒中高齢患者の退院後継続看護の今後の地域医療連携を含む政策提言などの課題も明らかにしていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
データ解析計算機の購入が間に合わなかったため データ解析計算機を一台購入する。
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