本研究では、レーザの高速性とカオスの不規則性を利用した超高速物理乱数生成器の開発を行い、高速化および小型化を達成した。乱数生成速度を向上させるために、半導体レーザを一方向に結合することで帯域拡大カオスの生成実験を行った。その結果カオスの周波数帯域を拡大することに成功した。さらに帯域拡大カオスを用いて高速物理乱数生成を行い、乱数のランダム性を評価したところ統計検定に合格した。この時の乱数生成速度は、最大で1秒間に1兆2000億個(毎秒1.2テラビット)であり、高速物理乱数生成に成功した。加えて、レーザカオス発生用光集積回路を用いた物理乱数生成実験の実証を行った。
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