本研究では,マイクロ波帯において広く使われているフェーズドアレイアンテナを光の波長帯に適用し,光集積回路上に実装することで,高速光スイッチング・スキャニング素子を実現することを目的とした.まず,これまでに開発した1×8フェーズドアレイ光スイッチを多入力に拡張することで,InP基板にモノリシックに集積した8×8光スイッチマトリクスを実証した.さらに小型化を目指して,シリコン基板上に集積した8×8光スイッチマトリクスを完成させた.並行して,自由空間においてビームスキャニングを行うチップを試作し,一次元スキャニング機能を実証した.これらの技術は,光通信からセンシングまで,幅広い応用が期待される.
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