研究課題/領域番号 |
24686074
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
徳田 規夫 金沢大学, 電子情報学系, 准教授 (80462860)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | カーボン材料 / ダイヤモンド / パワーデバイス / 半導体 |
研究概要 |
本年度は、前年度の課題に加えて、ダイヤモンドMOS構造に関する研究を開始した。ホウ素ドープダイヤモンド(111)膜上に原子層堆積法(ALD)によるAl2O3膜を用いたMOSダイオードを作製し、良好な絶縁特性が得られた。また、ダイヤモンド表面を一般的に用いられている熱混酸処理と我々が提案するウェットアニールにより、それぞれ酸素終端化及びOH終端化し、それらの表面上にALD-Al2O3膜を堆積したMOSキャパシタを作製した。その電気的特性の結果から、ウェットアニール処理を用いたMOSキャパシタは熱混酸処理を用いたMOSキャパシタよりも低い界面準位密度及び固定電荷密度となった。 前年度からの継続課題であるダイヤモンド膜のδドーピング制御に関して、昨年度よりも更なる高濃度ホウ素δドーピングに成功し、室温のキャリア濃度は前年度よりも2桁以上高い10^18 atoms/cm^3を超えるδドープダイヤモンドを実現した。しかし、移動度は20 cm^2/V・s程度であり、更なる改善が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
δドーピングを行っていたダイヤモンド成長装置が故障したため、一部の課題の進行が遅れたが、ほぼ計画通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
基本的には当初の計画通りに進めるが、故障したダイヤモンド成長装置を修理することが必要であり、並行して他のダイヤモンド成長装置でのδドーピング技術の開発も目指す。
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