研究課題
本研究の目的は、次世代パワーデバイス材料として最も高い省エネ効果が期待されているダイヤモンド半導体を用いて、その材料・プロセス技術の高度化を行うことで、超省エネ化実現のための革新的デバイス特性を創出することである。本年度は、前年度の課題に加えて、ダイヤモンドFETの作製を行った。前年度までに得られた我々独自のOH終端ダイヤモンド(111)表面を用いることにより、ショットキー接触、オーミック接触を作り分け、それぞれをゲート、ソース・ドレイン構造に適用した。デバイス特性としては、ゲートリーク電流が大きいものの、ノーマリーオン動作のFET特性が得られた。今後は、前年度得られた高品質なAl2O3/ダイヤモンド構造を用いたノーマリーオフ動作・低オン抵抗・高耐圧のダイヤモンドMOSFETの実現を目指す。前年度からの継続課題であるダイヤモンド膜のδドーピング制御に関して、一様なドーピングを行ったダイヤモンド膜に対して同一のホウ素不純物濃度で比較すると、室温の抵抗率が約一桁低い低抵抗δドープダイヤモンド膜が得られた。今後は、更なる高移動度かつ高キャリア濃度を持つ超低抵抗δドープダイヤモンドの実現を目指す。本研究で得られた成果を組み合わせ、ダイヤモンドFETに応用することで、超低損失ダイヤモンドパワーデバイスの実現が期待される。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Japanese Journal of Applied Physics
巻: 53 ページ: 04EH04
10.7567/JJAP.53.04EH04
http://www.o-fsi.kanazawa-u.ac.jp/about/section/research/solutiontype2/
http://www.kanazawa-u.ac.jp/research_bulletin/highlights_005.html