N―アセチルグルコサミン糖転移酵素―V (GnT-V)はβ1,6結合で二本鎖N-glycanにN―アセチルグルコサミンを結合させる糖転移酵素であり、発がん時やがんの転移時にその発現が上昇する。今回我々は、がん微小環境(とくにマクロファージ)におけるGnT-Vの役割をGnT-Vノックアウトマウス(KOマウス)を用いて検討した。KOマウス由来骨髄マクロファージはM2分化に抵抗性であったこと、KOマウスではブレオマイシン誘導性皮膚硬化が低下し、M2マクロファージの浸潤が低下していたことより、GnT-VはマクロファージのM2分化に関与していることが推測された。
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