我々は、脂肪組織から脂肪組織由来多系統前駆細胞(ADMPC)を見出し、低分子化合物ライブラリーから当該細胞に心筋マーカー発現を誘導する薬剤のスクリーニングに成功、ブタ慢性心筋梗塞モデルによる薬剤誘導心筋前駆細胞の有用性の検証を行った。体重30kgのブタを用い、薬剤のスクリーニングにhitしたスペルミンを用い、ADMPCより薬剤誘導心筋前駆細胞を誘導し、当該細胞を心筋梗塞領域に移植した。 当該薬剤は強いカチオンであるため細胞の培養皿への接着を妨げ、薬剤誘導心筋前駆細胞をシート化することが困難を極めたが、薬剤誘導心筋前駆細胞シートを安定的に作製する条件を見出すことに成功した。
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