イン・ビボ－マウス脳における単一神経細胞のカルシウム動態の解明

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 24700402
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 神経・筋肉生理学
• 研究機関: 独立行政法人理化学研究所
• 研究代表者: 真仁田 聡 独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 研究員 (80584135)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2014-03-31
• キーワード: 樹状突起 / カルシウム / in vivo

研究概要

新型多光子レーザー顕微鏡を用いて樹状突起からのカルシウムイメージング法を確立した。この方法とさらに複数の手法を用いて次の点について研究の進捗があった。マウス一次体性感覚野（S1）と二次運動野（M2)との間に相互的な投射が存在することを確認した。M2からの入力が樹状突起スパイクを誘起しそれによりS1における５層神経細胞の選択的な発火を引き起こすことを明らかにした。触覚を用いる行動実験において、M2からの入力を光遺伝学的手法を用いて抑制するとマウスの知覚が不正確になると解釈できる結果を得た。本研究によって樹状突起のカルシウム応答が知覚形成の基本的な構成要素となっていることを明らかにした。

研究成果

• [学会発表] 二次運動野からのトップダウン入力による体性感覚の制御 (2013)
  • 著者名/発表者名: 真仁田聡、鈴木崇之、松元崇、本間千尋、山田一之、太田桂輔、小田川摩耶、松原智恵、大倉正道、佐藤正晃、中井淳一、林康紀、Matthew E. Larkum、村山正宜
  • 学会等名: Neuro2013
  • 発表場所: 国立京都国際会館
  • 年月日: 2013-06-21
• [学会発表] マウス脳における皮質間の相互連絡 (2013)
  • 著者名/発表者名: 真仁田聡、鈴木崇之、小田川摩耶、松原智恵、大倉正道、佐藤正晃、中井淳一、林康、村山正宜
  • 学会等名: 第90回日本生理学会大会
  • 発表場所: タワーホール船堀
  • 年月日: 2013-03-28
• [学会発表] Corticocortical connections between the hindlimb region of the primary somatosensory cortex and the secondary motor cortex in mice (2012)
  • 著者名/発表者名: S.MANITA, T.SUZUKI, M.ODAGAWA, M.INOUE, M.E.LARKUM, M.MURAYAMA
  • 学会等名: 北米神経科学学会大会(Annual Meeting of Society for Neuroscience 2012)
  • 発表場所: Ernest N. Morial Convention Center in New Orleans, LA
  • 年月日: 2012-10-15
• [学会発表] in vivoマウス脳における単一神経細胞樹状突起からのカルシウムイメージング (2012)
  • 著者名/発表者名: 真仁田聡、村山正宜
  • 学会等名: 第35回日本神経科学大会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場
  • 年月日: 2012-09-19
• [学会発表] マウス大脳皮質における知覚に関与するトップダウン回路
  • 著者名/発表者名: 真仁田聡,鈴木崇之,本間千尋,松元崇,小田川摩耶,山田一之,太田桂輔,松原智恵,犬束歩,佐藤正晃,大倉正道,山中章弘,柳川右千夫,中井淳一,林康紀, Matthew E. Larkum,村山正宜
  • 学会等名: 第37回日本神経科学大会
  • 発表場所: パシフィコ横浜