持久走・長距離走は子どもに不人気な運動の一つである。現状を改善するため、「共走」概念に注目した実践を3年間継続した。対象は小学5年から中学1年までの3年間、同じ学習集団の子どもであった。 毎単元において、開始前と終了後に社会心理学において用いられる「態度」の質問紙調査を実施した。その結果、小学校では向上するものの、小学校6年生の単元終了後と中学1年の単元開始前の好意的態度の数値は大きく低下した。つまり、持久走から長距離走へ、ねらいの異なる学習への移行により、子どもに心理的プレッシャーが生じたと考えられた。長い距離を走る運動の新たなカリキュラム開発の必要性が示唆され、試案を作成した。
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