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2015 年度 実績報告書

小児の肥満予防と身体機能の向上に必要な身体活動の目標値設定のためのエビデンス収集

研究課題

研究課題/領域番号 24700759
研究機関千葉工業大学

研究代表者

引原 有輝  千葉工業大学, 工学部, 准教授 (10455420)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード体力・運動能力 / 運動発達 / 身体活動量 / 縦断的調査 / 出生時体重 / 客観的評価
研究実績の概要

平成27年度は,平成24年度より継続している加速度計を用いた身体活動量(歩数,座位行動に要した時間[SB],中高強度活動に要した時間[MVPA])ならびに生活習慣状況調査を実施した.平成24年度ならび平成25年度に実施したベースライン測定(小学1年時の最大酸素摂取量,Gross motor skill[TGMD-2],新体力テスト,骨密度,体組成)に協力の得られた児童248名(男子:153名,女子:95名)のうち,1年生から3年生までの3年間の身体活動量ならびに生活習慣状況調査に欠損データがあった14名を除いた対象者234名(男子:140名,女子:94名)の縦断データを取得することができた.この解析データを用いて,ベースライン時(1年生時)の体力・運動能力が3年間の身体活動状況を説明する予測因子となるかについて検討した.その結果,1年生時の体力総合評価(各体力・運動能力項目におけるZスコアの平均値)は,1年生時よりも2年時や3年時の身体活動量項目と強い相関を示した.測定項目別では,ボールを蹴る能力や投げる能力,走能力,片足跳び(ケンケン)能力,そしてオブジェクトコントロール(道具操作における動きの獲得)能力が,低から中学年にかけての身体活動の多寡に関与している傾向にあった.すなわち,低学年時あるいは未就学時の段階で,様々な遊びや道具を使った運動経験が,その後の積極的な身体活動状況を習慣化させると考えられた.
また234名のうち,出生時体重が1.5kg以上でかつ4種類の運動発達(はいはい,つかまり立ち,つたい歩き,ひとり歩き)について有効な回答が得られた男女計165人を対象に,運動課題に到達した月齢と1年時の身体活動量との関係を明らかにした.その結果,一般に最も早い段階で発達する「はいはい」をした月齢が,SB,MVPAに要した時間との間に関連が認められ,「はう」機能の発達はその後の身体活動量の予測要因としてより重要な役割を担っている可能性が考えられた.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 2件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Prediction and validation of total and regional skeletal muscle volume using B-mode ultrasonography in Japanese prepubertal children2015

    • 著者名/発表者名
      Midorikawa T, Ota M, Hikihara Y, Torii S, Sakamoto S.
    • 雑誌名

      British Journal of Nutrition

      巻: 114 ページ: 1209-1217

    • DOI

      10.1017/S0007114515002585

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 出生時体重や幼少期の基礎的運動能力はその後の身体能力ならびに身体活動の決定要因となるか - コホート研究が示すエビデンスとは-2015

    • 著者名/発表者名
      引原有輝、青山友子
    • 雑誌名

      日本生理人類学会誌

      巻: 20 ページ: 167-173

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 街区公園の現状分析ならびに子どもの利用状況と興味関心2015

    • 著者名/発表者名
      平塚寛之、引原有輝
    • 雑誌名

      発育発達研究

      巻: 67 ページ: 1-15

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 幼児の外遊び時間と日常の中高強度活動との関係および身体活動量の変動要因2015

    • 著者名/発表者名
      田中 千晶、安藤 貴史、引原 有輝、田中 茂穂
    • 雑誌名

      体力科学

      巻: 64 ページ: 443-451

    • DOI

      10.7600/jspfsm.64.443

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 乳幼児期の運動発達と児童期の身体活動量との関係2016

    • 著者名/発表者名
      青山友子、引原有輝、渡邊將司、若林斉、塙智史、麻見直美
    • 学会等名
      第14回日本発育発達学会
    • 発表場所
      神戸大学(兵庫県神戸市)
    • 年月日
      2016-03-05 – 2016-03-06

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公開日: 2017-01-06  

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