がん治療においては、医療費が高額となることから治療と並行して、免疫賦活を目的に機能性食品を使用するケースが増えている。そのため、薬-食相互作用について注意が必要であるが、これらの相互作用についての報告は少ない。本研究では、経口抗がん剤が腸管に与える影響および機能性食品を併用した時の効果をα-defensinの発現を指標にして評価した。テガフールを曝露することにより、HD-5/6 mRNA量は3時間曝露で最も減少した。さらに機能性食品成分を同時添加したところ、HD-5/6 mRNAの減少を回復させる効果が認められた。またテガフールによるHD-5減少に活性酸素が一部関与することを明らかにした。
|