本研究では、風力発電施設導入に伴う環境紛争の回避に資する戦略的環境アセスメントの方法論を提案することを目的とし、国内外の制度や事例を対象に調査・分析し、立地選定に有用な以下の知見を得た;(1)紛争発生要因の分析として、国内の紛争発生状況とその要因の解明、(2)社会影響の発生状況の分析として、騒音及びシャドウフリッカーの影響に対する住民認知と不快認知状況の地理的分布状況の把握とその要因の解明、(3)市民参加手続と立地難易度の分析として、参加の質が事業結果に及ぼす影響の解明、(4)風力発電の環境アセス効率化の分析として、米国簡易アセスメント及びドイツ洋上ゾーニング制度の方法論について明らかにした。
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