ブラッグエッジイメージングで得られる結晶格子ひずみ情報を、CTを適用することにより、3次元空間に渡って広くイメージングすることが望まれている。しかし、ひずみは観測方向を変えると観測値が変わってしまうテンソル物理量に分類されるという課題があるため、新たなCT技術「テンソルCT法」の開発を行った。その結果、観測される値に含まれている複数のスカラー要素を個別にCT画像再構成すれば、テンソル物理量のCTは可能であることがわかった。実際にML-EM型テンソルCTアルゴリズムを開発した結果、「角度によって異なる重みをかけた逆投影」という過程が必須であることを明らかにすると共に、ひずみのCTを成功させた。
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