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2013 年度 実施状況報告書

消滅の危機にある日本語の指小辞に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24720212
研究機関追手門学院大学

研究代表者

櫛引 祐希子  追手門学院大学, 国際教養学部, 講師 (10609233)

キーワード指小辞 / 意味変化 / 地域差 / 方言
研究概要

現時点での研究実績としては、第98回日本方言研究会(2014年5月16日<金>)での研究発表が挙げられる。
この研究発表では、過去2年間でおこなった東北6県のアンケート調査結果とインタビュー調査をもとに、指小辞「コ」の地域差とその背景にある意味変化について言及した。
まず、指小辞「コ」の地域差として、派生語の使用が多い北部に対し、南部は派生語が少ないことを報告した。また、南部で用いられる派生語は、江戸語由来の語彙と親族の呼び方に関わる語彙が特徴的であることも述べた。
一方、派生語の使用が多い北部では指小辞は対象の小ささ・若さ・少なさ・未熟さといった意味を添加する機能を発展させており、「修飾辞」的な性格を有している。さらに、語用的には緩衝表現としての機能も認められ、指小辞が結合する語基の限定をなくし派生接辞としての機能を高めていく地域が北部に集中していることを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現段階で指小辞が発達している東北地方内の地域差を明らかにした。これは、この研究において重要なポイントとなる。
また、現在、文献資料をもとに指小辞がたどった変化の過程の分析をおこなっている。
しかし、東北以外の地域におけるインタビュー調査が進んでいない。これは、今年の夏季休暇に集中的におこなう予定である。その調査が順調に進めば、研究の遅れは取り戻すことが可能である。

今後の研究の推進方策

今年の夏季休暇を利用し、東北以外で指小辞の使用が発達している地域においてインタビュー調査を実施する。
その調査報告と並行して、各地で得られた結果を踏まえた理論的分析に取りかかる。
最終的には、今年度末に報告書の完成を目指す。

次年度の研究費の使用計画

当初予定していた、東北以外の地域でのインタビュー調査が実施できなかったことが理由である。
今年度の夏休みを利用し、東北以外の地域でのインタビュー調査を実施する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 東北地方における指小辞「コ」の地域差2014

    • 著者名/発表者名
      櫛引祐希子
    • 学会等名
      第98回日本方言研究会
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      20140516-20140516

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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