本研究は、日本語教育におけるBlended Learning(以下BL)の有効性を定量的・定性的調査から検証したものである。BLを学習機関全体で行い、学習成果分析、質問紙調査分析に加え、ICTを利用した学習者のやり取りの微視的分析を行った。 その結果、eラーニング利用率と到達度テストの間に有意な正の相関が確認され、それらを基にした統計的分析で有意差が認められたこと、質問紙調査で学習者はBLを肯定的に評価していたこと、定性的分析でICTの利用によって学習者間での問題共有、気づきや理解の確認、表現の多様性が促進されていたことから、BLが学習者の日本語学習に有用に機能するということがわかった。
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