社会学者・経済学者の高田保馬(1883-1972)は社会と経済の変動における最も重要な要素が人口であると主張した。高田は人口の大きさが文化や経済発展につながるとした。こうした視点からは、日本が欧米に対抗するためには人口を増加させていくことが必要になる。高田は日本の人口はそうした目的のためには低位にあるとして、当時の日本の主流の考えであった過剰人口論を批判した。そして、日本の人口を増加させて日本の経済、社会、そして民族を発展させるために、高田は農村における人口を維持することが重要だと主張した。高田は農村から都市への人口移動を防ぐための農村政策と国土計画の重要性を訴えている。
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