研究課題
若手研究(B)
強迫性障害への治療戦略を探索するために、診療録に基づく後方視的検討を行った結果、汚染のディメンションの場合、ERPの改善率が高く、傷害・攻撃性のディメンションの場合、森田療法の改善率が高いこと、対称性・整理整頓のディメンションの場合、ERP以外の行動技法および森田療法の改善率が高いことが示唆された。この治療戦略に基づき、治療を施行した結果、高い改善率が得られた。また治療を施行した4症例に対し、治療期間の前後に強迫症状賦活課題を用いたfMRIを施行した。その結果、治療後には自己認知に関与すると考えられているデフォルトモードネットワークの正常化が見られ、fMRIにおいても治療効果が確認された。
臨床心理学