研究課題/領域番号 |
24730613
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
岡村 尚昌 久留米大学, 高次脳疾患研究所, 助教 (00454918)
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キーワード | 睡眠習慣の乱れ / QOL / 急性ストレス / 心理生物学的ストレス反応 / バイオマーカー |
研究概要 |
【目的】睡眠習慣の乱れが日常生活場面におけるノルアドレナリン神経系、視床下部-脳下垂体-副腎皮質(HPA)軸、そして免疫系の機能に与える影響や、急性ストレスを負荷した際の心理生物学的ストレス反応(バイオマーカーや主観的評価)に及ぼす影響を実験的に検討することで、QOL低下をもたらす主なる要因を明らかにする。 【方法】対象者:睡眠習慣調査票の評価によって就寝および起床時間、睡眠時間が週に4回以上、2時間~4時間の範囲で変動する学生(不規型睡眠群)と変動が2時間以下の学生(規則型睡眠群)で、研究参加に同意した者(各群40名)を対象とした。手続き:実験室に入室した被験者には、15分間の順応期後、メンタルストレステスト(Stroop干渉課題)を15分間負荷し30分間の回復期を設定し実験を終了した。課題前後と回復期(15分経過時と30分経過時)に唾液採取とストレス状態質問紙(岡村ら,2004)への記入を求めた。実験中は血圧と脈拍を非観血的に連続測定した。 【結果と考察】実験自体は終了しており、現在データの解析中である。本研究で得られた結果は、随時主要な学会で成果発表または学術雑誌に投稿する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、睡眠習慣の乱れと起床時コルチゾール反応(CAR)との関連性(研究1)を検討する予定であったが、起床時と就寝時の唾液採取の統制が少し困難だったため,研究2である「睡眠習慣の乱れが急性ストレスを負荷した際の心理生物学的ストレス反応に及ぼす影響」の検討に変更したために当初の予定に比べてやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定通り、25年度から引き続き、「睡眠習慣の乱れによるQOL低下の精神生理状態の解明:フィールド-実験的研究」を継続して行い、睡眠習慣の乱れによるQOL低下の精神生理状態を精神神経内分泌免疫学的(PNEI)反応などのバイオマーカーや認知-行動的指標(作業成績など)を用いて明らかにする。 起床時と就寝時の唾液採取の統制方法や厳密性について再検討し,見直しが出来れば当初の計画では、睡眠習慣の乱れと起床時コルチゾール反応(CAR)との関連性の検討を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初の計画では、睡眠習慣の乱れと起床時コルチゾール反応(CAR)との関連性(研究1)を検討する予定であったが、起床時と就寝時の唾液採取の統制が少し困難だったため,研究2である「睡眠習慣の乱れが急性ストレスを負荷した際の心理生物学的ストレス反応に及ぼす影響」の検討を先に検討した。そのため,使用予定であった人件費・謝金や,バイオマーカーを測定する際に必要な試薬等の物品費を使用しなかったために次年度使用額が生じた。 起床時と就寝時の唾液採取の統制方法や厳密性について再検討し,すでに見直しが出来ている。平成26年度では,当初の計画の通り「睡眠習慣の乱れと起床時コルチゾール反応(CAR)との関連性」の検討を行う予定であるので,26年度の予算に加えて次年度使用額分も適切に使用する予定である。
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