研究課題
若手研究(B)
本研究では,粘性ハミルトン・ヤコビ方程式と呼ばれる非線形偏微分方程式とそれに付随する確率最適制御問題について考察した.具体的には,実数パラメータを持つ粘性ハミルトン・ヤコビ方程式の族に対して,パラメータのある臨界値付近で方程式の解の無限遠方における漸近挙動が急激に変化することを明らかにした.また,対応する最適制御問題に対する最適軌道の再帰性・過渡性は臨界値を境に反転することを示した.さらに,この現象は方程式の非線形項の増大度に大きく依存することを示した.
確率論