バルク材料とは異なる物理的・化学的特性が指摘されているナノ粒子・微粒子に対する熱的特性を明らかにするために、様々な材料の微粒子の比熱測定を示差走査熱量法により実施し、測定の問題点を抽出した。また、微粒子測定の妥当性確認に必要となる、粒子形状にした熱容量標準物質を評価し、微小熱容量計測に対する信頼性を確保した。 最も信頼性の高い比熱測定法のひとつである断熱法を用いたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)式熱量計を考案、新規に開発し、計測システムの構築に着手した。本研究の成果は、MEMS技術を活用した断熱法による微小比熱容量測定計測の第一歩を踏み出したといえる。
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