ゲート酸化膜破壊をヒューズとして用いた不揮発メモリ(OTP ROM)は、アナログ回路の特性補正等に幅広く使用されており、近年その大容量化が求められている。そこで本研究では、大容量のOTP ROMの実現を目指し、ゲート酸化膜の破壊位置を情報として利用した多値電子ヒューズの開発を行った。一方、このような多値ヒューズの実現には酸化膜破壊位置の制御が必要となるが、その手法は明らかでなかった。そこでまず、ゲート酸化膜破壊位置を制御する手法を提案し、その有効性の実証を行った。さらに、この多値ヒューズを用いたOTP ROMの設計を行い、従来よりもビット当たりの面積が小さいメモリを実現出来る事を確認した。
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