東京湾沿岸部の4地点に設置した計12台の屋外ネットワーク可視カメラから東京湾および都心部上空の大気の連続観測を実施した結果,以下の成果を得た.(1) ステレオ観測により,成長の初期段階から積乱雲の位置・高度を推定することができた.カメラ画像から局地的大雨の発生場所や時間を予測できる可能性が示唆された.(2)夏季の都市上空大気は2~3層構造を成していることが多く,降雨前には南寄りの風(雲)が下層で連続的に流入する傾向にあることがわかった.(3)都市上空では夏季にSPM濃度が高い傾向にあり,その混濁の変化から大気境界層高度を推定した結果,夏季日中には約1.5kmまで発達していると推定された.
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