本研究は,地球資源衛星「ふよう1号」が観測した1992年から1998年,陸域観測技術衛星「だいち」が観測した2006年から2011年の合成開口レーダーを利用して,海岸汀線の時系列変化の評価手法について検討した。結果として,L-Bandの合成開口レーダーを利用する場合における入射方向に依存する海岸の地理的な位置に関する知見,および半自動的に海岸汀線をトレースする手法の開発について成果を得ることができた。さらに,InSAR解析によって地盤変動を空間情報として出力し,海岸汀線の時系列変化と合わせて表示させることで,海岸汀線の後退とその要因として地盤沈下が影響している可能性を評価することができた。
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