コンクリート表面に微細凹凸を施すことで太陽からの日射における短波反射率を制御し,これによって,太陽から入射する熱を夏期には反射し,冬期には吸収できる熱収支に太陽光の角度依存性を織り込んだ,季節を問わずに省エネを実現できる建材表面の設計と熱収支のモデル化を行った.具体的には,セメント硬化体表面の反射率の角度依存性によって,熱移動にどのような影響を与え,結果として建築空間に適用された場合の空間の熱環境性能を評価するために,材料表面の凹凸に伴って変化する短波反射を含んだ熱収支モデルを提案し,その妥当性を実験とモデルの比較によって検証した.
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