食糧安全保障などの面から,衛星リモートセンシングを利用した農業生産動向の把握技術の開発が急務とされている.本研究では生産変動が大きい東南アジアのタイ,ラオス,インドネシアにおいて,SAR による水稲の観測手法の有効性を検証した. その結果,葉面積指数や収量を直接推定するには課題が多いものの,SAR画像の経時的な変化に基づき,葉面積生長や収量を予測することは可能であるとの結論を得た.また移植日の推定はかなりの精度で可能であり,それに基づき水稲の生育収量モデルを走らせることにより,収量予測が可能であることも示した.
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