宮城県松島湾から合計516個体の二枚貝浮遊幼生を単離し、遺伝子同定によって合計33種の二枚貝浮遊幼生を検出した。その中で特に出現率の高かった7種を識別するマルチプレックスPCR法を確立したことによって、PCRと電気泳動のみで松島湾に出現する浮遊幼生を種ごとに識別して動態を把握することが可能となった。現場に生息するマガキ親個体の餌料生物を解析した結果、サイズは15-335μmの範囲で粒子が観察され、特に20-70μmの粒子が80-90%を占めていた。珪藻、渦鞭毛藻、ボリド藻、従属栄養性鞭毛虫、繊毛虫、ホヤ、紅藻、カイアシ類の遺伝子が検出された。
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