SAMP6マウスの骨髄では、加齢に伴い間葉系細胞である脂肪前駆細胞の増加と線維芽細胞前駆細胞の減少による脂肪化が観察された。同時にB細胞造血が低下したことから、間葉系細胞分化が造血に重要であることが明らかになった。 生理的に脂肪化が起こらないC57BL/6マウスの骨髄を脂肪化させるために低酸素環境にて飼育し、その環境評価のために造血を観察したところ、低酸素期間を通して赤血球数が増加していた。初期には赤血球造血を促進するEPOが増加し赤血球産生が亢進していたが、3週目以降は「無効造血」といわれる赤血球の自己死の割合を減少させ、赤血球増加を維持していることが新規知見として判明した。
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