ヒトパラインフルエンザ２型ウイルスを用いた粘膜免疫誘導型結核ワクチンの開発

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 24790492
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 免疫学
• 研究機関: 独立行政法人医薬基盤研究所
• 研究代表者: 渡邉 健太 独立行政法人医薬基盤研究所, 霊長類医科学研究センター, 研究員 (20582208)
• 連携研究者: 松尾 和浩 日本BCG研究所, 研究開発部, 研究開発部長 (70521095)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2014-03-31
• キーワード: 粘膜免疫 / 結核ワクチン / ウイルスベクター

研究概要

結核ワクチン抗原Ag85Bをヒトパラインフルエンザ2型ウイルスに組み込んだ新規結核ワクチン(hPIV2-Ag85B)の開発を行った。これを複数回、経鼻投与により免疫したマウスにおいて結核菌の攻撃接種を行ったところ、肺においては結核菌の菌数に顕著な減少が認められた。さらに、抗原特異的なIFN-γ産生細胞数の上昇も認められた。また、このウイルスベクター自体がアジュバント効果を持ち、呼吸器粘膜の活性化に作用し得ることも示唆された。以上の結果より、rhPIV2-Ag85Bは新しい結核ワクチンとして有用であると考えられる。

研究成果

• [雑誌論文] Recombinant Ag85B vaccine by taking advantage of characteristics of human parainfluenza type 2 virus vector showed Mycobacteria - specific immune responses (2014)
  • 著者名/発表者名: Watanabe K, Matsuo K, Yasutomi Y,他7名
  • 雑誌名: intranasal immunization Vaccine 巻: 32(15) ページ: 1727-35
  • DOI: 10.1016/j.vaccine.2013.11.108
  • 査読あり
• [学会発表] Intranasal immunization with recombinant vaccine by taking advantage of characteristics of human parainfluenza type 2 virus vector showed Mycobacteria - specific immunity (2013)
  • 著者名/発表者名: Kenta Watanabe, Kazuhiro Matsuo, Yasuhiro Yasutomi
  • 学会等名: 第42回日本免疫学会学術集会
  • 発表場所: 千葉県千葉市
  • 年月日: 20131211-13
• [学会発表] ヒトパラインフルエンザ2型ウイルスをベクターとした新規結核ワクチンの開発 (2013)
  • 著者名/発表者名: 渡邉健太、松尾和浩、保富康宏
  • 学会等名: 第17回日本ワクチン学会学術集会
  • 発表場所: 三重県津市
  • 年月日: 2013-12-01
• [学会発表] ヒトパラインフルエンザ2型ウイルスをベクターとした粘膜免疫誘導型結核ワクチンの開発 (2012)
  • 著者名/発表者名: 渡邉健太、松尾和浩、保富康宏
  • 学会等名: 第16回日本ワクチン学会学術集会
  • 発表場所: 神奈川県横浜市
  • 年月日: 20121117-18
• [学会発表] ヒトパラインフルエンザ2型ウイルスをベクターとした新規結核ワクチンの開発 (2012)
  • 著者名/発表者名: 渡邉健太、保富康宏
  • 学会等名: 第154回日本獣医学会学術集会
  • 発表場所: 岩手県盛岡市
  • 年月日: 2012-09-15